学校で耳鼻科検診を受け、扁桃肥大を指摘された子供さんがよく受診されます。ここでよく話題になるのが次の二点です。
「病気でしょうか?」「手術が必要なのでしょうか?」
結論から言うと、扁桃肥大は扁桃が大きい状態を指すもので、病気ではありません。
また症状がなければ手術は必要ありません。ただし症状がある時は、その程度から手術が勧められることもあります。
扁桃肥大でどういった症状が起こる?
自分自身では気づけない睡眠中の症状と、日中に起こると予想される症状とに分けてみました。
睡眠中→無呼吸、ひどいいびき、陥没呼吸(息を吸い込む際、胸が陥没する)、極端に寝相が悪い、おねしょ。
日中→口呼吸、居眠り、ぼーっとしてしまう、食事の際なかなか口の中の食べ物が飲み込めない。
このような時は、症状の程度と肥大の程度とを考慮し、そのまま様子をみるか手術による改善が必要かを相談します。
また、年に4~5回以上扁桃炎による高熱が起こるときは、手術の適応とされます。
補足
実は鼻の奥にも扁桃があり、アデノイドという名がついています。
アデノイドが大きいと常に鼻の奥が塞がってしまうので鼻呼吸がしにくくなってしまいます。鼻炎などないのに、いつも鼻がつまって口が開いている、といったことはアデノイドが原因かもしれません。